SAART

SAART はSAART: App-based Auditory Research and Treatmentの略語です。
周波数除去音楽を聞くことで耳鳴りが治療できるかどうかを研究するためのアプリです。もしあなたが普段から耳鳴りに悩まされていて、このアプリでの治療をご希望される場合、臨床研究に参加している病院を受診して下さい。参加の条件を満たしている場合にはIDが発行されて治療が始まります。
IDがが発行されていない場合は周波数除去音楽は再生されませんが、耳鳴検査機能のある音楽プレーヤーとして試用することができます。

背景

耳鳴りはいろいろな状況で生じます。たいていは一時的ですが、持続する耳鳴りに悩まされている人も多くいます。

耳鳴りの治療には確立された方法がありません。気休め程度の内服薬を処方することもありますが、薬をのむだけで直るというものではなく、たいていは本人が耳鳴りに慣れてくるのを待つというのが一般的な対応です。

医学的に耳鳴りに効果があるとされているのは

・精神安定剤など 耳鳴りが聞こえるせいでイライラしてしまうと、余計耳鳴りの音が気になることがあります。イライラをおさえる意味で精神安定剤を使うことがあります。耳鳴りのせいで眠れない場合にも効果はあります。しかし、耳鳴りそのものを抑える治療ではありません。

・TRT療法 医学的に効果の証明された治療法です。治すのではなく、苦痛ではなくするというのが基本的な考え方です。専用の機器を購入する必要があること、治療に長期間かかることはデメリットです。また、どの病院でもやっているわけではありません。

そのような現状ですが、「周波数除去音楽」で耳鳴りが治療できるという論文が2009年の米国科学アカデミー紀要に報告されています。

http://www.pnas.org/content/early/2009/12/15/0911268107.abstract

主著者の岡本先生による、わかりやすい日本語の報告もあります

http://sound-zaidan.workarea.jp/s27okamoto.pdf

実験結果は非常に興味深いもので、耳鳴に相当する周波数の音を除去した音楽を聞くことで耳鳴りを軽減できたということです。ただし、1年の治療期間を要していますのでそれほど簡単ではありません。また、周波数を除去した音楽をどのように作るかという問題、耳鳴周波数をどのように検査するかという問題があります。

そこで、アプリで『周波数除去を行い』『耳鳴周波数の検査をする』ことは出来ないかと考えました。また、耳鳴りの心理検査も同時に行えれば、耳鳴りが良くなったのかどうかの客観的な判断にも役立ちます。

治療する側として、周波数除去を行うにあたってどの程度の周波数を除去するのがよいのかということも大変興味深いところです。

アプリ

ということで周波数除去音楽による耳鳴治療を試みるアプリをつくりました。iPhoneあるいはiPod で音楽を再生するときに、周波数をリアルタイムで操作して周波数除去音楽にします。耳鳴りの周波数を調べるための検査、簡単な聴力検査、心理検査なども行えるようにして、登録したユーザーの場合は検査結果をサーバーにアップロードするようにしました。ということで、このアプリを使うことで

・周波数除去音楽を聞くことができます

・耳鳴の心理検査を行うことで、周波数除去音楽に耳鳴治療の効果があるかどうか判定するのに役立ちます。未来の耳鳴治療に役立つといえばいいでしょうか

・アプリの側で、参加者ごとに除去する周波数の幅を変えています。多人数での結果を集計して、どの程度の周波数を除去するのがもっともよいかを検討したいと考えています

参加するには

耳鳴りがある場合でも、その原因・背景・経過にはいろいろあります。

音楽を聞くことで治療するわけですから、高度の難聴で音楽が聞こえないという場合には治療は難しいということになります。

また耳鳴りが始まってすぐの場合は、他の治療のほうが効果があるかもしれません(突発性難聴の発症早期の場合など)。ということで「耳鳴りが始まってから3ヶ月以上が経過していて、他の治療法の効果がなかった場合」というのを条件に入れてあります。

また、うつ病などの精神疾患がある場合、本治療以外の要素で症状が良くなったり悪くなったりする可能性があるので、今回の研究からは除外します(治療効果が確認された場合は適応となるかもしれません)。

中耳炎その他の原因の場合には、そちらの治療で良くなる可能性がありますから医師の診断は必要です。

ということで、上記の条件を満たしている場合、本研究に参加していただくことができます。ただし、本治療でよくなることが保証されているわけではないこと、かえって悪化する可能性も否定出来ないことはご了承いただかなければいけません。

現在のところ、臨床研究に参加しているのは以下の病院です。

公益社団法人 東京都教職員互助会 三楽病院 耳鼻咽喉科

〒101-8326
東京都千代田区神田駿河台2-5

*病院に直接電話いただいても対応出来ません(通常の診療業務外の作業ですので)

*お問い合わせがある場合、直接受診していただいたほうが確実なお話ができますが、nishimura.shinichi アットマーク sanraku.or.jpまでメールいただければなるべくお返事するようにします。平日しかメールを読めませんのでその点はご容赦おねがいいたします。

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