新しいiPadを手にして

第3世代のiPadを、発表日の朝にネットで予約しました(WiFiモデルをAppleStoreで)。単身赴任中で、配送先を東京の家にしていたので結局今日(18日)になって手にしました。iPhone用のHenPitsuをiPadで見るとこうなっていたのかと新たな発見です。これまでほとんどiPadを触ったことがありませんでしたので前モデルとの比較はできません・・・が。

あたらしいiPadについて、『期待ほどではない』という報道が一部でなされています。CPUや記憶装置など、すでに発表されているものを寄せ集めて製品を作るわけなのでそんなに意外性のあるものが出来るわけはないと思うのですが・・・ちょっと反論を。誰も聞いていませんでしょうが。

むかし、X68000を持っていた頃にOh!Xだったかというパソコン雑誌で「機能と性能の違い」というのを、論じているコラムがありました(祝一平さんだったかもしれませんが荻窪圭さんかもしれません)。いわく、(当時は)毎年パソコンのモデルチェンジがあるが、CPUの周波数が少し上がって性能は上がるかもしれないが、機能が上がるわけではない。機能が上がるようなブレイクスルーが大事だ・・・というお話だったような?(都合よく記憶が編集されているかもしれません)。性能は『ある仕事をどれだけの効率でできるかどうか』、機能は『ある仕事をそもそもできるのかどうか』ということになるでしょうか。

例えば、音声出力機能がないかあるかは、どんなに頑張っても挽回できませんし画面の発色数などもそうでしょう。CD-ROMを搭載しているかどうかでできることは随分ちがいます。それに比べると、CPUのクロック周波数やメモリ容量などは性能ではあっても機能が上がるようなものではないようにも見えます。

が・・ただ、今回のiPadの改良点について言えば、retina displayはひとつの大きなブレイクスルーになっていると思います。以下にその理由を述べます。

1)Windowsを中心としたパソコンは、1280 x 1024あたりの解像度でひとつの区切りに到達しています。それ以上解像度を上げると、アイコンが小さくなりすぎたり、スクロールバーが小さくなりすぎたりします。

2)解像度が上がった時に、a)文字をもっと画面に詰め込むようにするべきなのか、b)詰め込む文字の量は同じで画面をもっと綺麗に見せるのか、というのは昔からのテーマです。a)のほうがスマートに見えるかもしれませんが、UI画面を設計する意味では悪夢のような話になります(そしてAndroidの設定画面のようになる)。現時点ではb)のほうが現実的と思いますし、iOSはその方向に進んでいます。

3)ディスプレイについて、メーカー側からすればハードウェアの技術的には解像度はあげようと思えばあげられる状態だったようです。そうならなかった理由は、PCに採用すると画面が細かくなりすぎるということだったらしいです(VAIOの一部のモデルでは超精細の液晶を採用していましたが細かすぎるというのが一般的な評価だったでしょう)。

4)iOSでは、画面解像度を一気に倍にすることで、既存アプリとのハードルを低くしてうまく移行しています。Windowsでも画面のDPIを変更できますが、旧来のプログラムを高解像度のディスプレイに綺麗に出すことは現時点ではできなさそうです。

そういうことをふまえて新しいiPadを考えてみると、互換性に全く問題を出さずに新しい画面に移行していることは、単純に2倍だからとも言えますが、すごいと思います。

結果として、画面が精細であることで印刷物を完全に凌駕する可能性が出てきています。印刷物を超えることができるという性能は、すでに一つの『機能』といえるものです。逆に、印刷物に劣る画面の画面のタブレットはその機能がないとも言えます。このretina displayがないと読みづらい、というコンテンツがあればそれで十分あたらしいiPad(iPad3 or HD?)の存在意義はあるでしょう。

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